この記事は↑のまとめ記事から切り出した個別記事です。
あらすじ
1967年、中国、時は文化大革命。葉文潔は父の葉哲泰が紅衛兵に公開処刑されるのを目撃する。父の罪は科学的態度を取り下げなかったこと。この事件が葉文潔と人類の運命を変えることになる。
40年後、奇妙なことにエリート科学者たちの自殺が相次いでいた。北京警察はナノテクエンジニアの汪淼に、国際的科学者たちによる秘密結社「科学フロンティア」に潜入するよう依頼する。
汪淼は調査の過程で奇妙なオンラインVRゲーム、3body.netにはまる。このゲームでは太陽が3つあり、惑星の運命は3つの太陽との相互作用に依存する。
実はこのゲームは科学者たちの自殺と関係があり、さらには地球外文明からの侵略、つまり地球存亡の危機とも関連していた。
登場人物
葉一家の登場人物
- 葉哲泰:物理学者、精華大学の教授
- 紹琳:物理学者、葉哲泰の妻
- 葉文潔:天体物理学者、葉哲泰の娘、人類で初めて三体文明にメッセージを送る、地球三体協会のトップ
- 葉文雪:葉文潔の妹、紅衛兵
葉一家の中では、葉文潔が最重要登場人物です。
紅岸基地の登場人物
- 雷志成:紅岸基地の政治委員
- 楊衛寧:紅岸基地の最高技術責任者、葉哲泰の学生、葉文潔と結婚
現在の登場人物
- 汪淼:第1部のメインキャラクター、ナノマテリアル研究者、科学フロンティアに潜入して秘密を探る
- 楊冬:ひも理論研究者、葉文潔と楊衛寧の娘、自殺する、バッハが好き(巨大な建造物が築かれていくよう)
- 丁儀:理論物理学者、楊冬の彼氏
- 史強:警察の探偵、ニックネームは大史(史兄貴的なニュアンス)
- 申玉菲:日本人物理学者、科学フロンティアのメンバー、魏成に三体問題を解いてほしい、降臨派を装っているが、本当は救済派
- 魏成:数学の天才、申玉菲の夫、三体問題をいいとこまで解く(100以上の安定的配置を発見するアルゴリズムを作る)
- 潘寒:生物学者、科学フロンティアのメンバー、魏成を殺そうと家に行くが、偶然出会った申玉菲を殺してしまう、降臨派側
- マイク・エヴァンス:巨大石油会社の御曹司、降臨派の首謀者、空母ジャッジメントデイ(審判の日)を作る
- スタントン大佐:アメリカ海軍、古筝作戦の司令官
登場人物が多くて整理が大変ですが、物語は汪淼と史強を中心に動いて行きます。
また、科学フロンティアの中では、降臨派と救済派の対立に注目です。
感想
一言で言うとめちゃくちゃ面白かったです。
感動やワクワクが止まらず、なぜ自分が三体をここまで面白いと思ったのか、整理するのが後回しになっていたので、この機会に改めて整理してみました。
第1部に関していうと、私は下記の3点が印象に残っています。
ミステリー要素が面白い
エリート科学者の連続自殺事件、謎のVRゲーム3body.net、秘密結社の科学フロンティアなど、これらの謎に汪淼と史強が迫っていく過程がとても面白かったです。自殺、ゲーム、秘密結社、表面的にはシンプルに見えつつ、その裏に隠されていた真実を知ったときは、本当に驚き、楽しませてもらいました。
大胆な発想も面白い
三体は「宇宙人襲来もの」なので、それだけでスケールが大きくなるのですが、それ以外にも、智子プロジェクト(三体星人が陽子を9次元から2次元への展開したスーパーAI)や、古筝作戦(ナノマテリアルワイヤーで空母を切り刻む)など、マジか!とぶっ飛びたくなるような、大胆な発想がとても面白かったです。
史強が魅力的
ぶっきらぼうながら人間味があり憎めない史強が良い味を出していて、とても良かったです。特に、地球文明より進んでいる三体文明に虫ケラ呼ばわりされ絶望してる汪淼と丁儀を励ますシーンはかっこよかったです。
地球文明と三体文明の間に、虫ケラと人間ほどの差はない。そもそも虫ケラは未だに人類に絶滅させられてない。虫ケラは負けない。
この記事は以上です。ここまでお読みくださりありがとうございました。
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