洋書Audible:ハリーポッター全作を聴いた感想

洋書Audible:ハリーポッター全作を聴いた感想 イギリス

この記事は、『ハリーポッター』全作を英語原文のAudibleで読了した感想とおすすめポイントをまとめたものです。

世界中が熱狂した『ハリーポッター』シリーズですから、小説や映画で楽しんだ方は多いと思います。

しかし、Audibleは新しいメディアなため、ハリーポッターのAudible版(特に英語版)はまだ未体験という方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事は、ハリーポッター x Audible(英語版)というテーマに絞り、その魅力を紹介して行きます。

Audible未体験の人は、30日間無料体験もできるので、ぜひ『ハリーポッター』で新しい世界の扉を開けてみてください!

SushiGPT
SushiGPT
アロホモーラ!(ハーマイオニーが扉の鍵を開けるときに使った呪文)

ハリーポッター x Audibleの魅力

ハリーポッターシリーズとは?

洋書Audible:ハリーポッター全作を聴いた感想

ハリーポッターシリーズはイギリスの作家 J・K・ローリングによる全7巻のファンタジー小説です。

1997年に第1巻『ハリーポッターと賢者の石 Harry Potter and the Philosopher’s Stone』が発売されると、たちまち世界的な大ヒットとなり、

第7巻『ハリーポッターと死の秘宝 Harry Potter and the Deathly Hallows』(2007年)までの累計の売り上げ部数は、なんと5億部以上。

世界の歴代ベストセラーランキングで堂々の1位に輝く作品です。

Audibleとは?

Audible オーディブル とは?

Audible(オーディブル)とは、アマゾンの子会社Audibleが提供するオーディオブックのことです。

アマゾンの本のページで、「Kindle」という選択肢の横に「Audible」というボタンを見たことがある人も多いと思います。

Audibleは、インターネットやモバイルデバイスの普及とともに、近年急成長をしている新しいメディアでもあります。

そんなAudibleの最大の魅力は、「耳を使えば、読書はもっと自由になる!」こと。

紙やKindleの場合、物理的に本を手で持ち、目で文字を読む必要があるため、生活の中で作品を楽しめる場面はどうしても限定されてしまいます。

しかしAudibleの場合、音さえ聴ける環境であれば、すべての時間が読書(聴書)タイムとなります。

歩きながらはもちろん、料理や家事をしながらも、行列のできる人気店の待ち時間も、夜ベットに入って寝るまでの時間も、すべてがAudibleタイムになり得ます。

「耳を使えば、読書はもっと自由になる!」はまさにそのとおりで、趣味読書の私も、ここ最近はAudibleの魅力のどっぷりはまっています。

Audible未体験の方は、30日間無料体験もできるので、ぜひこの新しいメディアの魅力を体験してみてください!(無料体験してみて、万が一Audibleが気に入らなくても、いつでも簡単に退会できます!)

ハリーポッターのAudible英語版ナレーター、スティーブン・フライとは?

ハリーポッターのAudible英語版ナレーター、スティーブン・フライとは?

『ハリーポッター』シリーズ英語版のナレーションは、スティーブン・フライさんです。

Wikipediaによると、イギリスの俳優、作家、ジャーナリスト、コメディアン、司会者、映画監督とのこと。

私はAudibleを始めるまでスティーブン・フライさんのことは知らなかったのですが、めちゃくちゃ有名かつ有能なナレーターさんみたいです。

というのも、洋書のAudible作品をいろいろと探していると、よくスティーブン・フライという名前を見かけるからです。

例えば、以下の作品は特に有名です。

Sherlock Holmes: The Definitive Collection
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Audible
Hitchhiker’s Guide to the Galaxy
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Audible

『シャーロック・ホームズ』も『銀河ヒッチハイクガイド』も、イギリスの国民的作品を超え、世界的な人気作品であり、それは『ハリーポッター』も同様ですよね。

つまり、このレベルの作品のナレーションを軒並み担当しているということから、スティーブン・フライさんの評価の高さが伺い知れます。

いずれの作品を聴いてみても、聴き取りやすい発音と声質、感情の乗せ方、登場人物ごとに使い分ける声色と、見事な表現力。

私がハリーポッターのAudible作品を好きになれたのは、スティーブン・フライさんのナレーションによるところも大きいです。

Audibleの英語作品を聴くときのアドバイス

完璧主義にならないこと。

Audible初級者の方に、私からアドバイスを送るとしたら、このことにつきます。

というのも、私はTOEICが900点以上あり、外資系歴が10年以上あり、ハリーポッター以外にも様々なAudible作品(英語)を聴いてきましたが、それでも、一字一句完璧に聴き取れる作品は1つもなく、でも、心の底からAudible作品に感動したり、楽しんだ経験をたくさんしたことがあるからです。

つまり、Audibleを楽しむのに、完璧主義は必要なく、むしろ害悪なんです。

細かな点にこだわって、Audible作品が持っている感動や楽しさを逃してしまうなんてもったいない。

最初から最後まで、一字一句、100%、完璧に聴き取れなくても、それはあなただけではありません。

どうか、不必要な完璧主義で、自信を失い、Audibleは自分には無理、と決めつけないでください。

それでもハリーポッターの難易度がどうしてもあなたに合わなかった場合、こちらの記事で様々なおすすめ作品を紹介しているので、初級者向けの作品からでも、ぜひいろいろと聴いてみてください。

Audibleは本当に楽しいので、この記事をきっかけにあなたにも好きになってもらえるとうれしいです!

洋書Audibleおすすめ50選!作品の選び方&勉強法も【初級者/中級者/上級者レベル別】
Audible大好き人間の私からあなたへ、熱くプレゼン!作品の選び方、英語勉強法、おすすめの洋書50選(初級者から上級者まで)まで、ぜひ参考にしてみてください!

ハリーポッター x Audible 全7作品の紹介

第1巻:ハリーポッターと賢者の石 Harry Potter and the Philosopher’s Stone

あらすじ

ハリー・ポッターは、おばの家で暮らす11歳の孤児。おば家族からひどい扱いを受け、惨めな日々を送っていました。しかし11歳の誕生日、ハリーはホグワーツ魔法魔術学校から入学通知を受け取ります。なんとハリーは魔法使いだったのです。

入学準備のため魔法界に足を踏み入れると、ハリーはなぜか有名人でした。実は、闇の帝王ヴォルデモートにハリーの両親は殺されてしまいましたが、まだ1歳だったハリーはヴォルデモート呪いを跳ね返し、その力を奪い、世界に平和をもたらしました。ハリーは「The boy who lived(生き残った男の子)」として有名だったのです。

ハリーは全寮制の学校生活を楽しむ中、ヴォルデモートが力を取り戻すために密かに動いていることを知ります。ハリーは親友のロンとハーマイオニーと一緒に、それに立ち向かうことが出来るのか?

感想

第1巻はなんと言っても魔法界の描写が最高!ハリーも初めて見る魔法界の世界観を、読者の自分も一緒に楽しむことができました。

入学前にハグリッドと訪れたダイアゴン横丁で、オリバンダーの杖の店で「杖に選ばれる」体験をしたり、小鬼に警備されたグリンゴッツ銀行でお金を下ろしたり。学校ではみんなで杖を振って呪文の練習をしたり、箒で空を飛ぶ練習をしたり。また、学校がお城になっていて、肖像画の中の人が動いて話せたり、階段が移動したり。

子供だけでなく大人もワクワクさせてしまう魔法界の世界観が最高でした!

また、良い子のハリー、ロン、ハーマイオニー達が、魔法学校のルールを次々に破っていくところが草不可避で好きです(笑)

メモ:主役三人の外見設定
ハリー
Harry had always been small and skinny for his age.
Harry had a thin face, knobbly knees, black hair and bright-green eyes.
年齢の割に背が低く痩せてる、薄い顔、でこぼこの膝、黒髪、明るい緑の目

ロン
He was tall, thin and gangling, with freckles, big hands and feet and a long nose.
背が高く、痩せてて、ひょろひょろのっぽ、そばかす、手と足が大きく、鼻が長い

ハーマイオニー
She had a bossy sort of voice, lots of bushy brown hair and rather large front teeth.
横柄な声、もじゃもじゃの茶髪、かなり大きい前歯

Audible版はここがおすすめ

ずばり、スティーブン・フライさんのナレーションです。なぜなら、彼の朗読は発音がはっきりしていて、スピードも速くなく、日本人にもとても聴き取りやすいからです。口調も暖かく、もっと聴き進めたい!という気持ちになります。

さらに、小説や映画で既にストーリーやキャラクターを知っていると、英語のAudibleであってもとても聴きやすいです。

読む場合でも同様なのですが、冒頭からしばらくは、やや退屈で難しく感じるかもしれません。その場合は、ホグワーツからの手紙が届き出す3章(特に中盤~)から聞き始めると、あのシーンだ!と分かりやすいです。

特に3章の最後は驚きがあっておもしろく、そして4章では、あの登場人物がついに出てきて物語が一気に動きます。

大好きな作品を朗読で聴くことには、活字や映画とはまた違う魅力があるので、ぜひハリーポッターの英語原文をAudibleでも聴いてみてください!

Harry Potter and the Philosopher’s Stone, Book 1
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第2巻:ハリーポッターと秘密の部屋 Harry Potter and the Chamber of Secrets

『ハリーポッターとと秘密の部屋』のあらすじ

ホグワーツの2年生となったハリー。そんなハリー達を恐怖が襲います。

ホグワーツの「秘密の部屋」が開かれ、猫やマグル生まれの生徒達が次々と襲われ石になったのです。

実はこの秘密の部屋は、50年前にも開かれてモンスターが解き放たれ、生徒が犠牲になっていたのです。

秘密の部屋を開いたのは誰なのか?そして秘密の部屋のモンスターとは?

感想

「僕達は、ルール・ブレイカーズだ。」(こんなセリフはないですが、村上龍さんの「僕たちは、コインロッカー・ベイビーズだ。」に被せましたw)

主役3人が相変わらず魔法学校のルールを破りまくってて草でした(笑)。特に、入学当初はコンプライアンスにうるさいキャラだったハーマイオニーが、「ハリーとロンは退学寸前だから、ここはまだ退学まで余裕のある私がやる」とか言い出すのには笑いました。

真面目な話をすると、ウィザードのマルフォイがpurebloodとかmudbloodとか言ってるけど、マグルのハーマイオニーにできない魔法がないっていう設定が良かったです(mudは泥という意味、mudbloodは酷い言葉ですね)。

ハリーは血筋的にはスリザリンだけど、自分の意志でグリフィンドールを選ぶのも良い設定だと思います。科学的根拠は知りませんが、遺伝子よりも自分の意志が大事って思って生きた方が結果も良くなるかも?

その他だと、新たに登場する屋敷しもべ妖精のドビーや、闇の魔術に対する防衛術のハンサムな教師、ギルデロイ・ロックハートなど、個性の強いキャラクターたちが登場する点も、第2巻の見どころ(聴きどころ)かなと思いました。

Audible版はここがおすすめ

ハグリッドの発音に注目するとおもしろく聴けます。その理由は、ハグリッドの出身地であるイギリス南西部のアクセントを体感できるからです。例えば、“I don’ blame yeh fer tryin’ ter curse him, Ron, ”などのセリフに現れているように、ハグリッドは youを“yeh”、toを“ter”と発音します。

実際に聴くとよく分かりますが、訛りが強いため、ハグリッドのセリフは聴く取りにくいところがあります。しかし、それこそがハグリッドのキャラクターであり、ハリーポッター本来の世界観なのです。活字では味わえない、Audibleならではの音も、楽しんで聴いてみください。

ロンの母がブチ切れるシーンには笑いました。わんぱくが過ぎるロンにブチ切れるときの声が、本当にお母さんが怒ってるみたいなんです。特に、ハウラー(吼えメール)にエコーがかかっているのは草不可避です(笑)。

詳しく言うのは避けますが、終盤の17章で、ある人物とハリーが話す場面では、Audibleだからこその緊迫感があります。特に私が息を呑んだのは、その人物が“ーyou.”と言った時の話し方。間の取り方が絶妙で、鳥肌が一気に立ちました。ぜひ注目して聴いていただきたいです!

Harry Potter and the Chamber of Secrets, Book 2
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第3巻:ハリーポッターとアズカバンの囚人 Harry Potter and the Prisoner of Azkaban

あらすじ

ホグワーツでの生活も3年目を迎えたハリー。

そんな中、厳重に監視されていた極悪犯シリウス・ブラックが、魔法界の刑務所アズカバンから脱獄したというニュースが広まります。

なんと、ヴォルデモートの手下であるブラックは、ハリーの命を狙っているというのです。

追って明らかとなるハリーとブラックの関係。ハリーの運命はいかに?

感想

今回も当然のように魔法学校のルールを破ってて草でした(笑)。

真面目に感想を書くと、第3巻は至る所に張り巡らされた伏線が印象的で、物語が進むにつれその伏線が回収され、ピッタリとはまることに驚かされました。

例えば、ハリーが窮地に陥った際、何者かが守護霊の魔法を使います。時間が経ち、“understood.”という印象的な言葉の後、誰が使った魔法だったか分かり、とても感動しました。

闇の魔術に対する防衛術の有能な先生、ルーピンの授業もとてもおもしろかったです。さらには逆転時計、守護霊、ホグズミード訪問、忍びの地図なども第3巻で初めて登場し、シリーズをさらに魅力的なものにすることに成功している作品だなと思いました。

また、第3巻まで聴き終えて、自分はハーマイオニーが好きだなとわかりました。魔法学校での勉強を真面目にがんばったり、他の2人よりルール遵守の意識があるところが特に好きです。

ハーマイオニーがマルフォイにブチ切れてビンタするのも好きなシーンですが、最近の風潮ではどんな理由があっても暴力はダメなのでしょうか?難しいです。

werewolf(狼人間)のルーピン先生は良い人、ハグリッドは見た目が怖い動物や昆虫たちと仲良しっていうのも好きな設定です。

Audible版はここがおすすめ

16章からのたたみかけるような展開がすごいです。どんでん返しとも言えるような驚きの事実が次々と明らかになり、さらには朗読の巧みさもあり、私は最終章まで一気に聴いてしまいました。

例えば、何章と説明するのは避けますが、ブラックがついにハリーの前に現れる場面は特におすすめです。スティーブン・フライさんの読み方が怖さを倍増させていて、鳥肌が立ち、ゾクっとしました。

ちなみに、序盤に登場するバスの車掌、スタンシャンパイクが話す英語は、ロンドンの労働者階級が話すと言われるコックニーです。これを聴くのも良い勉強になるのでおすすめですよ!

Harry Potter and the Prisoner of Azkaban, Book 3
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第4巻:ハリーポッターと炎のゴブレット Harry Potter and the Goblet of Fire

あらすじ

14歳のハリーはホグワーツの4年生に。三大魔法学校対抗試合が100年以上ぶりに、ホグワーツで開催されると知ります。

17才以上の立候補者が炎のゴブレットに名前を書いた紙を入れ、各学校から1人ずつ、3人の代表選手が選ばれます。

しかし、3人の名前が書かれた紙がゴブレットから吐き出されたのち、さらに出て来たのはハリーポッターと書かれた紙でした。

魔法契約の拘束力により辞退できず、ハリーは4人目の代表選手として、危険の伴う三大魔法学校対抗試合に出場することになってしまいます。

闇の帝王ヴォルデモートが力を取り戻しつつある中、ハリーの名前を書いた紙をゴブレットに入れたのは誰?

そしてハリーは、対抗試合の3つの課題を切り抜けることはできるのでしょうか?

感想

今までどおり4 Privet DriveのDursley家で始まるかと思いきや、ハリーの怖い夢から始まって意表を突かれました。今回は今までとは違うぞという作者からのメッセージでしょうか?

第4巻は、物語序盤のクィディッチのワールドカップからいきなり引き込まれました。試合前にテントで前泊したり、チームの帽子や選手のフィギュア、望遠鏡などのグッズを買うシーンなど、決勝戦を楽しみにしているハリー達と同じく、自分もとてもワクワクしました。

決勝戦のアイルランド対ブルガリアが、ファウルで荒れたりマスコット(レプリコーンとヴィーラ)が乱闘していたのには笑いました(笑)。ここは映画にはなかった気がしますけど、時間の都合上仕方ないんでしょうね。ハーマイオニーがHouse elf(屋敷しもべ)のslave labor(奴隷労働)問題に怒る話も初耳でした。

また、本作からはハリー達14歳の恋が動き出しますね。前作まではそんな様子なかったのに…。みんな成長したなという気持ちになります(笑)。

あとは、細かな点かもしれませんが、ハリーのキャラ設定が少し気になりました。ドビーにクリスマスプレゼントを買ってないのを誤魔化すために、適当に嘘をついて、最も汚い靴下をあげるのは草です。映画の印象で、聖人キャラだと勝手に思っていたから意外でした。

Audible版はここがおすすめ

Audibleならではの楽しみとして、ロンの兄、パーシーの話し方に注目してみてください。というのも、魔法省で働いていることを鼻にかけているのが感じられてイラっとするからです(笑)。

ホグワーツを卒業したパーシーは、魔法省のクラウチ氏の元で働いています。夏休みに家族やハリー達が揃っている中で、報告書を書くのに忙しいとアピールする話し方が自慢気で、フレッドやジョージ達がイラッとするのも納得の話し方です。ぜひ聴いてみてください!

しかし、そんなパーシーも兄弟を愛してるんだな…と感じるシーンもあり、胸にくるものがあります。

また、クィディッチのワールドカップや三大魔法学校対抗試合には、ホグワーツがあるイギリス以外の国からも人々がやってきます。そのため、外国人が話す英語の訛りが聴ける点もおすすめです。例えば、ボーバトンの校長、マダムマクシームはフランス人に特有のhがない英語を話すのでおもしろいです。

最後に、どうしても書いておきたい個人的なツボとして、ロンの母やアンブリッジなど、おばさんキャラを演じるときの声が好きです。こういうおばさんいそうだし、おばさんがヒステリーを起こしたらこんな感じだろうし、朗読者は男性だから本物のおばさんの声とは厳密には違うのかもですが、おばさんキャラを面白おかしく演じるならこれ以上はないでしょ、というくらい100点満点でブラボーと賞賛されることしかできない朗読だと思います。

Harry Potter and the Goblet of Fire, Book 4
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第5巻:ハリーポッターと不死鳥の騎士団 Harry Potter and the Order of the Phoenix

あらすじ

ホグワーツの5年生となったハリー。三大魔法学校対抗試合の際に、闇の帝王ヴォルデモートが復活したことを、魔法省は認めようとしません。

そんな中、ヴォルデモートと死喰い人に対抗するため、ダンブルドアを中心とした不死鳥の騎士団が再び結成されます。

一方、ホグワーツでは闇の魔術に対する防衛術の教師として魔法省のドローレス・アンブリッジが就任。彼女は、教科書を読むだけで生徒に実技を全く教えません。

魔法省は、ダンブルドアが生徒を率いて私設軍団を結成するのを阻止しようとしていたのです。

ハーマイオニーは、ハリーが教師役となり、闇の魔術への防衛術の実技を生徒達に教える、ダンブルドア軍団を秘密裏に結成します。

ヴォルデモートは、「極秘にしか手に入らないもの」を探しているといいます。ハリーと不死鳥の騎士団の面々は、ヴォルデモートの策略を阻むことができるのでしょうか?

感想

第5巻はシリーズ最長で約30時間の大作。ハリーが試験中に居眠りしてて草です(笑)

父ジェームズと名付け親シリウスが学生時代にスネイプをいじめていたのは酷いですね。シリウスはクリーチャーへの接し方にリスペクトがないのもよくないです。ハリーも問題児ですし、この辺みんなクズ設定なのが草不可避です。

結局は、エルフの人権を気にかけることができるハーマイオニーが良い子で、一番推せると思います。あとは、チョウ・チャンって嫌われてるんですかね?私はかわいいと思うし好きですけど。ライオンの被り物をするルーナもかわいくて好きです。

ロンの兄で双子のフレッドとジョージがアンブリッジに反抗するシーンも印象に残りました。生徒たちが体罰などで酷い目にあわされていたアンブリッジに対して、フレッドとジョージが大胆に反抗して、気分がとてもスカッとします。

下記2点はご参考までです。

第5巻を聴いているとき、ふと、Dementor(吸魂鬼)の名前はDementia(認知症)からきてるなと急に閃きました。

また、第1巻から4巻まで、文脈的にホグワーツの寮のことを指してカーソル(cursor?)と言っている気がして、ずっと困惑していたのですが、この第5巻でようやく解決しました。「castle(城)」でした🤣皆様は大丈夫かもしれませんが、念のためご参考までです。お気を付けください(笑)。

Audible版はここがおすすめ

35章でハリー達が魔法省の神秘部に侵入する場面は、息詰まるシーンの連続でとてもハラハラします。

ハリー達は、捕まっているシリウスを助けに行くのですが、そこで見たものとは…。スティーブン・フライさんの朗読のおかげで緊迫感がより高まります。

そして章の終盤にはある人物が登場し、様子がガラッと変わります。また、最後には衝撃的な出来事も起こるので、心して聴いて欲しい章でもあります。

緊迫した場面のため、話すスピードもいつもより速くなり、難易度は上がりますが、続けて36章を聴きたくなること間違いなしです。

Harry Potter and the Order of the Phoenix, Book 5
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第6巻:ハリーポッターと謎のプリンス Harry Potter and the Half-Blood Prince

『ハリーポッターと謎のプリンス』のあらすじ

ハリーはホグワーツの6年生となりました。ハリーが借りた古い魔法薬の教科書。その教科書には、正統法とは言えないアドバイスが書き込まれていました。

いぶかしがりながらもその通りに魔法薬を調合したところ、ハリーは魔法薬のクラスで突然ハーマイオニーよりも優秀な結果を収めるようになります。

そしてその教科書には、「半純血のプリンス」というサインが。このプリンスとは、どのような人物なのでしょうか?

一方、ハリーはダンブルドアから、「ハリーとヴォルデモートはどちらかが死ぬ運命にある」という予言の内容を聞きます。

そしてダンブルドアは、ハリーに1年間彼の個人授業を受けるよう頼みます。この授業とは、さまざまな記憶を憂いの篩(ふるい)で振り返り、ヴォルデモートの生い立ち、彼が闇の魔術に手を染める過程を見るものでした。

ハリーは、ヴォルデモートが不死の力を得るために7つの分霊箱をつくり、それを隠していることを知ります。

ヴォルデモートを倒すには、その全てを破壊しなければならないと知ったハリー。

ダンブルドアと、分霊箱の一つを破壊する旅に出ます。

感想

分霊箱Horcruxesの話になって、いよいよ決戦不可避となり、緊張感が高まりました。英語の単数形/複数形っていうシステムは良いですね。分霊箱が一つじゃないことがそこでわかります。

ドラコ(マルフォイ)に対してハーマイオニーが推定無罪の原則を守るところは重要なポイントだと思います。結果的にハリーの疑いは当たりますが、推定無罪の原則を破った後の結果論でしかないところが怖いです。

悪役のドラコはかわいそうですね。ドラコが悪役なのはマルフォイ家に生まれたから。どんな人間になるかはどんな家に生まれるかに大きな影響を受ける。ある意味ドラコも被害者だと思います。

あとは、ビル(ロンの兄)と婚約中で美人のフラーのことを、ロンの母モリー、ロンの妹ジニー、ハーマイオニーという意外な面々が悪口を言っているのに笑いました。男性を惑わす魔法生物ヴィーラの血をひくフラーは、グリンゴッツ銀行でアルバイトし、そこでビルと親しくなったわけですが、女性陣は彼女のことが気に食わないんですね・・・笑)

メモ:勇者の翻訳
原作:Because I am much older, much cleverer, and much less valuable.
映画台詞:同上
映画字幕:年寄りの方が知恵は多く価値は少ない。

主語「I(私=ダンブルドア)」を「年寄り」に意訳したのは勇者の翻訳ですね。「私」と訳しておけば無難だし誰からも責められないのに。翻訳AIにこれができるか、いつかできるようなるのか興味があります。

Audible版はここがおすすめ

ハリーとダンブルドアが分霊箱を破壊しに行く26章は、描写がとても生々しく、引き込まれます。

分霊箱の防御を解くため、ダンブルドアが身を挺して謎の液体を飲み干します。今まで見せたことのない弱々しさを見せるダンブルドア。

“I am not worried, Harry.” “I am with you.”という言葉がとても胸に沁みます。

そのあとも衝撃的な出来事が続き、本作もこの章から最終章まで一気に聴いてしまいました。

辛い出来事だけでなく、心が温かくなり涙が出そうになるシーンもあります。

Harry Potter and the Half-Blood Prince, Book 6
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第7巻:ハリーポッターと死の秘宝 Harry Potter and the Deathly Hallows

あらすじ

ホグワーツの7年生になるはずのハリー。しかし、ハリー、ロン、ハーマイオニーは学校には戻らず、ヴォルデモートの分霊箱を探し破壊する旅に出ます。

その頃、魔法省は力を強めたヴォルデモートに支配され、ホグワーツの校長には死喰い人のスネイプが就任していました。

ハリーたちは古い童話である「3兄弟の物語」からニワトコの杖、蘇りの石、透明マントの3つの死の秘宝を知ります。

中でもニワトコの杖は魔法界史上最強の杖と言われ、ヴォルデモートもそれを追っていました。

分霊箱を破壊するためホグワーツに潜入したハリーたちを追い、ヴォルデモートや死喰い人もホグワーツに集結。

ついにハリーとヴォルデモートが直接対決します。

感想

ついにシリーズ全7巻を読了!長かったけど読んで(聴いて)良かった。完走した達成感と終わってしまった喪失感の両方を感じました。

まずは物語序盤の、ハリーとダドリー(いとこのダーズリー一家の息子)の別れが印象に残っています。ハリーは彼らにさんざん酷い目に遭わされてきたので、大した挨拶もせず別れるのかなと思いきや、ダドリーは、”Why isn’t he going with us?”と聞いて部屋から出ていこうとせず、さらには“I don’t think you’re a waste of space.” “You saved my life.”。物語を後味を悪くしないためにも、良いシーンだなと思いました。

底辺設定キャラのエルフ達(ドビーやクリーチャー)が活躍するのに感動しました。最初はヘタレキャラだったネビルが逞しくなって活躍するのも良かったです。ウィーズリー母がめちゃくちゃ強かったり、マクゴナガル先生「We teachers are rather good at magic, you know.」など、大人がちゃんと強い設定も好き。

主役から脇役までの全軍躍動が素晴らしかったと思います。欲を言えば、ドラコ(マルフォイ)を悪者キャラから救う為に、最後に何か良いことをさせてあげて欲しかったかな。

ハリーを中心に人間的に問題があるキャラが多くて、誰々のここがダメとか言ってしまいましたが、自分にもダメなところは沢山ある訳で、偉そうなこと言える立場ではなかったなと反省もしました。作者が登場人物を人間的に未熟な設定にしたことについて、途中までは共感できなかったけど、全巻読了した今はリアルのミラーとして共感しています。

ハリーの良いところはpersonal gainのために行動していないところ。「I’m going to keep going until I succeed, or I die.(成功するまでやり続けるか、死ぬかの2択だ)」が言えるのは主人公、The chosen one(選ばれし者)ですね。

メモ:この台詞が好き
ヴォルデモート:You dare!
(よくもそんなことを言ってくれたな!)

ハリー:Yes, I dare!
(ああ、言ってやる!)

闇の帝王に対して強がるわけでもなく本心から気持ちで負けてないところが、真の勇者だと思います!

Audible版はここがおすすめ

Audibleならではのおすすめポイントは、ハリーがある決意を持ち、ついにヴォルデモートの前へと進み出ようとする34章です。

ハリーが蘇りの石を使うと、ハリーの愛する亡くなった人たちが現れます。

“We’re so proud of you.”とある人物の語りかけが優しく、涙が出てしまいます。

実は作者のローリングも、気に入ったシーンを問われた際、この34章“The Forest Again”と答えています。

この章では、受け身で巻き込まれることと、自らすすんで歩もうとすることは、天と地ほど差があると示され、勇気をもらえます。

作者もお気に入りであることが納得の、涙が止まらなくなる章です。

35章からも、息詰まる、そして意外な展開もあり、耳が離せません。必聴の完結編です!

最後に、朗読者のスティーブン・フライさんについて。1人で老若男女を演じ分けるだけでも凄いのに、さらにはエルフ、ゴブリン、半巨人、蜘蛛、半人半獣、闇の帝王,etc。1人でこれ全部をやったのは凄すぎます。声を自在に操れるMaster of Voice。ただ絶賛されることしかできません!

Harry Potter and the Deathly Hallows, Book 7
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この記事は以上です。

最後までお読みくださりありがとうございました。

May Audible & Harry Potter Be With you!
Audibleとハリーポッターがあなたとともにありますように!

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